職場ではGoogleの生成AI(GeminiやNotebookLM)を使用できる。
メーカーの研究開発部門での人材育成を担当しているが、今の仕事内容はものすごく生成AIと相性がいい。
例えばスキルマップを作成する際、「研究開発部門での一人前(スキルレベル3)とはどういう行動がとれることか?」と、担当者間で議論し、その議論内容を録画して生成AI(Gemini)に議論内容を読み込ませると、一人前の基準案を作成してくれる。
さらに、スキルマップを目標管理(MBO)や等級評価に入れ込むべきか聞くと、メリットデメリットだけでなく、Geminiなりの対応案や、その対応案を採用した場合の盲点(リスク)・リスク回避の方法まで提案してくれる。
部門間で意見が割れた時も、メールや資料・議事録を読み込ませると、論点を整理してくれる。会議で正論だけ言うと相手のメンツをつぶすから、全体最適のためにA案で言ってはどうか?等、人間関係も配慮した提案をしてくれる。
ものすごく便利になった。
AIの導入により、仕事が早く進むというよりは、論点整理や多角的な視点で壁打ちできるので、仕事の質が上がっている印象。
ところが、同じ部門の人の使い方を見ていると、生成AI(GeminiやNotebookLM)からのアウトプットの質が低いな・・と感じる時がある。
●違い①AIからの回答の文字数を減らし、シンプルにしている。
例えば、がスキルマップの評価結果を目標管理(MBO)に紐づけるべきかという議論の際に、同じ部門の後輩が「Geminiがこう言ってます」とチャットを送ってくれた。しかしその内容は、「まずは、シンプルに考えよう!!等級評価に紐づけずに、まずはスキルマップを導入しよう!!」という非常にシンプルな回答だった。
私のプロンプトだと、同じ意図の問いに対して、提案趣旨・その理由・その提案内容で進める場合の盲点(デメリット)・盲点に対する対策案という構成で、1,000文字以上は返答してくれるので、こんなにシンプルに返答させるプロンプトもあるんだ!!と逆にビックリした。
●違い②AIから具体的な提案を引き出せていない
「組織の文化をどう変えていこうか?」という議論の際に、NotebookLMでスライド資料を作成してたたき台を作ってくれた人がいた。
しかし、内容は「今の混乱状況は、未来への成長のために必要です」「現場からの不満はよりよい組織を目指したいという気持ちの表れです」という現状の解釈にとどまっていた。
現場の感情の受け止め方はわかったけれど、結局、具体的にどうするのかというアクションに対する提案はなかった。。。
●違い③別案の検討がない
会議の運用案を変更する案をGeminiを使って検討してくれた人は、自分の「推しの案」を深掘りするために使っていた。「その目的を達成するためなら、別の運用がいいのでは?」と質問すると、答えに窮しておられた。。
●AIを使いこなせていない人の特徴
正直、AI使いこなせてないな・・と感じる人の特徴として、言語化や判断が苦手だったり、対案を考える習慣がないんだと思う。
Geminiなどの大規模言語モデルは、AIの言語の出力に対して、人間も言語で指示を出す必要がある。例えば、組織文化に関する問いであれば、「では、具体的にどうすればいいか案を考えて」と深堀すれば、AIから必要な情報を聞いてくれて、案を作成してくれただろう。
シンプルな回答を好んで使っている人は、「多角的な視点で回答されると決断できない。」と言っていた。普段の仕事でも、意見が対立すると困ってしまって決断できない傾向にある。そもそも自分が決断する責任を引き受ける事自体が、苦手なんだと思う。
AIは人間の仕事の質を高めてくれるが、どの程度仕事の質を高めてくれるのかは、使う人の言語能力や判断力に依存する。
AIがない時は言語能力や判断力の高い人と低い人の差は、個人の能力の差だけだった。AIを使うことで、言語能力の高い人・判断力の高い人の仕事の質は何倍にも上がり、言語能力や判断力の低い人の仕事の質は1.2倍くらいにしかならない。。
AIが人の思考力の差を可視化するという残酷な現実がある。。


























































